第7条 気筒容積(総排気量)別クラス区分
7.1 )気筒容積別クラスについては、任意に設定する事ができる。
7.2 )過給装置付エンジンはもとの排気量の1.7倍のクラスとみなす。
7.3 )レシプロピストンエンジンとロータリーエンジン(NSU-WANKELの特許による方式のもの)との等価方式・等価容積は、燃焼室の最大容積と最小容積の差の1.8倍とする。
解説
第7条では、ラリー競技で車両を排気量に基づくクラスに分けるルールを定めています。7.1では、気筒容積別のクラスを自由に設定できるとされており、競技主催者が状況に応じて柔軟に区分を決められる柔軟性があります。7.2では、過給装置(ターボやスーパーチャージャー)付きエンジンの場合、実際の排気量に1.7倍を掛けた値をクラスの基準とするとしています。例えば、1,000ccの過給エンジンは1,700ccとして扱われ、より大きな排気量クラスに分類されます。これは、過給による出力増加を考慮した公平なルールです。7.3では、レシプロピストンエンジンとロータリーエンジン(ワンケル方式)の排気量の比較方法を定義し、燃焼室の最大と最小の容積差に1.8倍を掛けた値を等価容積とするとしています。この計算で、ロータリーエンジンの特性をレシプロエンジンと同等に評価します。これにより、異なるエンジン形式でも公平なクラス分けが可能です。