第9条 最低重量
各車両の最低重量は下記の通りとし、競技中いかなる時でもこの値以上の重量を有していなくてはならない。
9.1 )RRN車両については当該年のFIA国際モータースポーツ競技規則付則J項に夫々定められた車両重量値とする。ただし、グループNとして公認された車両については公認書に記載された車両重量とする。ラリー競技開催規定細則:スペシャルステージラリー開催規定によるラリー競技においては、上記条件の下、車両(スペアホイールを1本のみ搭載)とクルー(ドライバー+コ・ドライバー+全装備品)を合わせた最低重量は上記で定める最低重量+160kgでなければならない。
9.2 )RJ車両、RPN車両、RF車両およびAE車両についてはカタログに記載された車両重量から当該車両の燃料タンク容量に比重0.74を乗じた値(小数点以下切り捨て)を減じた値とする。同一車両型式に複数の車両重量が設定されている場合は、その最小値を当該車両の車両重量として適用する。また、同一車両型式に過給器付きと過給器なしの両仕様が存在する場合は、各々に設定されている車両重量の最小値を適用する。
9.3 )重量計測の条件は下記の通りである。
①搭乗者、搭載物、工具およびジャッキの重量は含まない。
②潤滑油、冷却水、ブレーキ油等の液体は標準容量を満たす。第1章 一般規定
③燃料タンク、ウインドスクリーンウォッシャータンク、ヘッドライトウォッシャータンク、水噴射タンクは空にする。
④スペアホイール:
・RRN車両については、最大2本までのスペアホイールを搭載する
(スペアホイールを2本搭載している場合は、計測前に1本を取り外す)。
・RJ車両、RPN車両、RF車両およびAE車両については、スペアホイールの重量は含まない。
9.4 )バラストの搭載は安全上の理由から原則として認められない。ただし、やむを得ずバラストを積む場合は、第1編レース車両規定第3章3.3)に従うとともに、競技会技術委員長の確認を受けなければならない。なお、RPN車両およびAE車両は、バラストを搭載することができない。
解説
第9条では、ラリー車両の最低重量を定め、競技中常にその値以上でなければならないとしています。9.1では、RRN車両はFIA規則付則J項の重量か、グループN公認車両なら公認書の重量とし、スペシャルステージラリーでは車両(スペアホイール1本搭載)とクルー(ドライバー+コ・ドライバー+装備)の合計で最低重量+160kgが求められます。9.2では、RJ、RPN、RF、AE車両は、カタログの車両重量から燃料タンク容量×0.74(小数点以下切り捨て)を引いた値を適用し、複数重量がある場合は最小値、過給器の有無で異なる場合も各最小値を採用します。9.3では計測条件を規定し、搭乗者や工具を除き、液体は標準容量、燃料タンク等は空、RRN車両はスペアホイール最大2本(1本外す)、他は含まないとします。9.4では、安全上バラストは原則不可ですが、やむを得ない場合は規定に従い技術委員長の確認が必要で、RPNとAE車両は搭載不可です。