13.2)C-1(NHP10) 車両規定
2025年JAF国内競技車両規則第2編に従ったAE・RF車両で、
第12条.1に記載された日本国内で販売されている車両限定とし、本項以下全ての規定を満たすこと。
ただし、2025年のJAF国内競技車両規則第2編に従ったAE車両として製作された車両は、本条2-2-1-4、2-2-1-7、2-2-1-19、2-2-2-2、2-2-2-11、2-2-3-5についての変更は明確に禁止される。2-2-2-6についてはブレーキパッドの変更以外が禁止される。
13.2-1 ) 安全規定
13.2-1-1 ) ロールケージ
下記を装着すること。
保護のためクルーに接触する恐れのあるロールケージの部位は、全て緩衝材で覆わなくてはならない。
ただし、車両フロアまたはインパネ等内装部品との接合部において、最小限の露出のみ認められる。
JAF国内車両規則ラリー車両規定(RF・AE車両)に合致したもの
※乗車定員変更を伴うロールケージの装着は認められない。
13.2-2 ) 改造規定
参加車両は、2025年JAF国内競技車両規則第2編に従ったRF・AE車両とし、次の各項に従ったものでなければならない。
当規定で定められていない項目は全て当初のままで、加工、変更および改造は一切許されない。
さらに、当規定に定められていない性能の向上を目的としていると判断される部品の装着は、
その効果の有無を問わず一切許されない。
13.2-2-1 ) 電気モーター、エンジンおよび補機
13.2-2-1-1 ) 電気モーター、エンジン本体
日本国内で販売されているNHP10用純正部品に限り使用が許される。
純正部品への旋盤加工、溶接、研磨などの機械加工や熱処理(コーティング含む)は許されない。
13.2-2-1-2 ) ピストン
純正スタンダードサイズピストンに限り使用が許される。
13.2-2-1-3 ) エンジンマウント
電気モーター、エンジンおよびミッションの取り付けマウントのラバー部材は同一材質で形状・硬度を変更することは自由。
13.2-2-1-4 ) ラジエター
本体の追加、加工および変更等の改造は許されない。
また、導風板やダクトの取り付けも許されない。
ただし、ラジエターキャップは変更が許される。
13.2-2-1-5 ) ラジエターファン
加工、変更および取外しは許されない。
13.2-2-1-6 ) ラジエター配管
リザーバータンクの加工、変更等の改造は許されない。
また、ホース類の変更も許されない。
ただし、水温計測を目的とした温度センサー取り付けのための最小限の加工は許される。
13.2-2-1-7 ) サーモスタット
変更は自由。
ただし、取り付け部の加工は許されない。
13.2-2-1-8 ) オイルクーラー
装着は許されない。
13.2-2-1-9 ) オイルポンプ
一切の変更および改造は許されない。
13.2-2-1-10 ) オイルフィルター
変更は自由。
ただし、当初の方式を維持し取り付け箇所の変更は許されない。
13.2-2-1-11 ) オイルパン
加工、変更等の改造は許されない。
ただし、油温の計測を目的とした油温センサー取り付けのための最小限の加工は許される。
13.2-2-1-12 ) バッテリー
純正品および純正品と同じ本体外寸の同等品への本体の変更は認められる。
13.2-2-1-13 ) オルタネーター
一切の変更および改造は許されない。
13.2-2-1-14 ) E.C.U.
追加および加工・変更等の改造は許されない。
13.2-2-1-15 ) 点火系統
点火プラグの変更に限り許される。
13.2-2-1-16 ) 吸気・排気マニホールド
一切の変更は許されない。
また、排気マニホールドへ防熱措置(バンテージ等の装置)を施すことも不可とする。
13.2-2-1-17 ) エアクリーナー
エレメントの変更のみ自由。
13.2-2-1-18 ) マフラーおよび排気管
メインマフラーに限りRC認定部品への変更が許される。
品番:MS153-52010(ハイレスポンスマフラーVer.S,~12.08)
品番:MS153-52011(ハイレスポンスマフラーVer.S,12.08~)
品番:MS153-52013(ハイレスポンスマフラーVer.S,12.08~)
13.2-2-1-19 ) 排出ガス
暖機運転後アイドリング状態において、CO:1%、HC:300ppmを超えないこと。
13.2-2-2 ) シャシー
13.2-2-2-1 ) 全長および全幅
変更は許されない。
ただし、13.2-2-3-3を適用する場合においてのみ認められる。
13.2-2-2-2 ) ブッシュ類
マウントのラバー部材は同一材質で形状・硬度を変更することは自由。
13.2-2-2-3 ) スプリング
RC認定部品への変更が許される。
品番:MS250-52010(コイルスプリングセット)
品番:48131-HP120(フロントコイルスプリング)
品番:48231-HP120(リヤコイルスプリング)
13.2-2-2-4 ) ギアボックス
一切の変更および改造は許されない。
13.2-2-2-5 ) ディファレンシャル
一切の変更および改造は許されない。
13.2-2-2-6 ) 制動装置
ブレーキホースの変更は自由。
ただし、ボルトオンにて装着が可能であること。
ブレーキパッドについては、パッドとベースプレートの接触面積が増加しない事を条件に変更が許される。
それ以外の部品の変更、取り付け、取り外しは許されない。
ABSの作動停止を目的とした改造は許されない。
13.2-2-2-7 ) 操作装置
使用性・操作性向上を目的としたペダルパッドの変更は認められる。
13.2-2-2-8 ) ショックアブソーバー
RC認定部品への変更が許される。
品番:MS260-52009(ショックアブソーバーセット)
品番:48510-HP120(フロントショックアブソーバーRH)
品番:48520-HP120(フロントショックアブソーバーLH)
品番:48530-HP120(リヤショックアブソーバー)
13.2-2-2-9 ) フロントスタビライザー
変更は許されない。
13.2-2-2-10 ) アッパータワーバー
装着は許されない。
13.2-2-2-11 ) ロワブレース
装着が許される。
13.2-2-2-12 ) タイヤ・ホイール
下記要件を満たさなければならない。
共通 |
1.タイヤ・ホイールはいかなる場合も他の部分と接触しないこと。 |
2.タイヤ・ホイールは車軸中心より前方30°、後方50°の範囲内でフェンダー等より突出していないこと。 |
3.参加車両には、1本または2本のスペアを搭載しなければならない。また、スペアは確実に固定されていること。 |
タイヤ |
1.下記の条件を満たしたもののみ使用を認める。 ― 別途公示のタイヤに関する付則に記載されている銘柄 ― タイヤサイズ:185/60R15 ― スペアも含め、使用するタイヤはいずれも同一銘柄 |
2.競技中に使用できるタイヤ本数は、特別規則書に記載する。記載がない場合は無制限とする。 |
3.スペアを含め、溝は常に1.6mm以上でスリップサインが出ていないこと。 |
4.本体およびトレッド面への加工・ウォームアップ・クールダウン・溶剤塗布等の一切は認められない。 |
ホイール |
1.材質はスチール製またはJWLマークのある軽合金製とする。 |
2.部分的であっても複合素材から成るホイールの使用は禁止する。 |
3.リム幅は5J(JJ),5.5J(JJ),6J(JJ),6.5J(JJ)のみ許され、フロントおよびリヤは同サイズ(インセット含まず)とする。 |
4.インセットは自由。 |
5.ナットの材質および形状の変更が許されるが、ホイールスペーサーの使用は認められない。 |
6.ホイールに間隔保持のための部材を溶接することは、ホイールスペーサーの使用とみなす。 また、アクスルハブに間隔保持のための部材を取り付けることは、その取り付け方法の如何に関わらず、ホイールスペーサーの使用とみなす。 |
13.2-2-3 ) 車体
13.2-2-3-1 ) アクセサリー等の自動車部品
当規定で許されているもの、美観または居住性向上等を目的としたアクセサリーは、
車両の性能向上および特性に影響を与えない場合に限り、装着および変更が許される。
ただし、競技に不必要と判断され、容易に取り外しができるものは、競技時には取り外さなくてはならない。
特にダッシュボード上に装着する部品は、助手席エアバッグの展開の妨げにならないこと。
13.2-2-3-2 ) 自動車登録番号標
移設することは許されない。
13.2-2-3-3 ) 空力装置(エアロパーツ)
純正部品、純正オプション部品およびTRD・MODELLISTA部品に限り装着が許される。
13.2-2-3-4 ) ボンネットおよびトランク
変更および加工は許されない。
ただし、13.2-2-3-3を適用する場合、最小限の加工は許される。
13.2-2-3-5 ) バンパー
同一車両型式に設定されている純正部品以外への変更および加工は許されない。
ただし、13.2-2-3-3および13.2-2-3-6を適用する場合、最小限の加工は許される。
13.2-2-3-6 ) 前部霧灯
装着する際は、 2025年JAF国内競技車両規則第2編に従うこと。
※AE車両規則第9条電気系統を参照
13.2-2-3-7 ) サイドおよびリヤガラス
塗装および色付きフィルムの貼り付け、視界の妨げとなるステッカーの貼り付けは許されない。
13.2-2-3-8 ) ミラー
室内ミラーの変更は許されない。
ただし、室外ミラーは純正部品および純正オプション部品に限り使用が許される。
13.2-2-3-9 ) マッドフラップ
装着は許される。
装着のための車両側への最小限の加工は許される。
13.2-2-3-10 ) アンダーガード
装着を強く推奨とする。ただし、空力効果を発生させるものであってはならない。
また、下記の条件を満たすものを推奨する。
①材質はジュラルミン製またはアルミ製であること
②板厚は3mm以上であること
なお、エンジンアンダーガードは、前部ホイール軸の前方においてのみ、前部バンパー下部の全幅に相当する幅まで伸縮させることができる。これらは最小限の加工により取り付けられること。
13.2-2-3-11 ) ヒーター・エアコン
ヒーター(デフロスタ)およびエアコンの取り外しは許されない。
また、正常に機能しなくてはならない。
13.2-2-3-12 ) ラジオ類
取り外しが許される。
なお、ラジオを取り外した場合、簡易的でない方法で蓋をすること。
13.2-2-3-13 ) 補助メーター(計器類)
電気式メーターに限り追加装着することが許される。
ただし、標準装着されているメーター類は当初の機能を保持しなくてはならない。
取り付けについては、クルーの保護を十分に考慮した取り付け位置、取り付け方法であること。
特に助手席側にトリップメーター等を追加する際は、エアバッグ展開の妨げや突起物にならないこと。
13.2-2-3-14 ) 座席
変更する場合は、2025年JAF国内競技車両規則第2編における各車両用改造規定を満たすこと。
13.2-2-3-15 ) 変速レバーおよびシフトノブ
変更する場合は、2025年JAF国内競技車両規則第2編における各車両用改造規定を満たすこと。
13.2-2-3-16 ) フットレスト・ニーレスト
運転席、助手席共に装着が許される。
13.2-2-3-17 ) ヒールプレート
運転席、助手席共に装着が許される。
13.2-2-3-18 ) ステアリング
純正オプション品に限り変更が許される。
ただし、純正装置以外を使用した位置の調整は許されない。
13.2-2-3-19 ) 防音材
室内およびエンジンルーム内にある防音材の取り外しは、車体に改造を行わない方法でのみ許される。
13.2-2-3-20 ) 内装
すべての部品は削除することは許されない。
ただし、下記に記載されたものを除く。
1.フロアマット/カーペット
2.ロールケージ装着にともなう、最小限の内装切除
※エアバッグおよびリヤショックアブソーバー上部等に装着されているカバーの削除は許されない。
13.2-2-3-21 ) 車体補強
あて板など材料を用いた補強や溶接打点の追加等不可逆的な加工は禁止される。
ただし、新車登録時に持ち込み登録となる架装車両等については登録時の状態についてのみ認められる。